パイパティローマ。


唄しゃ達ぬ夜が更け 踊しゃ達ぬ夜が更け
太陽ぬ上がるまでぃ舞い遊ば イラヨイマーヌ舞い踊ば
月夜浜には花が咲く ゆりのような花が咲く
青く白くもえてよ イラヨイマーヌ花が咲く
イラヨイマーヌ桃の花 イラヨイマーヌキビの花
イラヨイマーヌ木綿花 イラヨイマーヌ花が咲く
月ん灯ん波に受け 戻し戻されくぬ浮世
大和世までぃ照らし給り イラヨイマーヌ照らし給り
イラヨイマーヌ波にぬれ イラヨイマーヌながされて
イラヨイマーヌ照らされて イラヨイマーヌながされて
イラヨイマーヌ桃の花 イラヨイマーヌキビの花
イラヨイマーヌ木綿花 イラヨイマーヌ花が咲く
イラヨイマーヌ 大和の世 イラヨイマーヌ 沖縄の世
イラヨイマーヌ 宮古の世 イラヨイマーヌ 八重山の世
イラヨイマーヌ 大和の世 イラヨイマーヌ 沖縄の世
イラヨイマーヌ花が咲く



日本有人最南端の島、波照間島
私が一番心惹かれた場所。
大好きなニシハマがある島。
(動画1:30くらいのとこに出てくる岩と岩の間で、
台風の朝、ひとりでボディサーフィンしたなぁ。。)




パイパティローマについて考えていて、
そうか、波照間は「果てのうるま」なんだと思いついた。
自分の中ではすごい発見だったんだけど。。。


波照間島は、昔の八重山言葉で「パティローマ」という。
八重山=ヤエヤマ・石垣以南西の地域)


そして「うるま」とは「珊瑚の島」=「琉球」のことをいう。


つまり、


琉球の果て
  ↓
果てうるま
  ↓
はてるーま
  ↓
 波照間(漢字は後付け・でも波の合間に照る島っていうのも合ってるな)
  ↓
(「る」を「r」で考える)
  ↓
ハテローマ
  ↓
パティローマ


沖縄が好きな人なら誰でも思い付きそうな考えだけどね。。
(調べてみると、この説ともうひとつ、インドネシア語系から来ているという説もありました)




「パイ」は沖縄言葉で「南」。
波照間島のもっと南の海の果てに、
理想郷があるというパイパティローマ信仰。
沖縄本島でいう「ニライカナイ」と同じです。
日本本州にも補陀落渡海というものがあります。
(最も有名なのは熊野信仰における補陀落渡海。本州最南端の那智勝浦・串本から行われた。他にも足摺岬など。)
実際行人が修行として小さな木造船に乗り大海原へ旅立ちました。
もちろん、死を覚悟で。
そこは理想郷か、もしくは浄土か。


ニライカナイは神々の住む島とされていますが、
パイパティローマを信じて実際に旅立った記述が残されています。
やむにやまれぬ事情あってのことでしたが。
しかし、また彼らがそのパイパティローマに辿り着いたという記述も残されているのです。
それは実際は台湾の離島・蘭嶼島であったとか、
はたまたもっと南のフィリピン諸島であったとか、
もしくは海底に沈んだ暗礁だったとか。。



世界はすっかり探検し尽くされ、
どこへ行っても地図に表された場所しかありません。
でも果てしのない水平線を眺めていると、
もしかしたらどこかにそんな場所があるのではないかと思ってしまうのは、
昔も今も同じだと思います。
チベットの奥地秘境に、
理想郷シャングリラがあるという物語が生まれたように。
そのシャングリラの麓の村の名は、カラカル


reo in karakal
私は常にそこにいる。
そういう思いを込めてみました(笑)