2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

今夜の夕食はとろろごはん。 幸せ。

 「蛇を踏む」 川上弘美

とろとろと喉を伝っていく。何かとても異質なものが喉を下っていくのに、とろとろしたものに包まれてすんなりと下りていく。蛇が卵を飲み込む感覚は、こんな感じだろうか。いつまでも喉に張り付いて消えない粘膜の感触は、決して不快なものではない。ただ何…

 「ぼくのパジャマでおやすみ」 山本文緒

あったかくて幸せな記憶。内容はほとんど覚えていないけど、この小説を読めばそんな気分になれる、そう高校生の私は感じていた。いつかまたこの小説を読み返す日が来ることを、どこかで予感していた気がする。山田詠美の「ぼくは勉強ができない」みたいに。 …

今宵の月は

今宵の月はあまりに明るい。明日は満月らしい。空一面の雲が月光に透けて、月夜のドームの下でぼんやりとmoon riverが聞こえる、そんな夜。