「人間の土地」 サン=テグジュペリ
空を飛ぶという行為が、今よりも遥かに危険で非日常的な時代。
空の開拓時代。
サン=テグジュペリが見た空と、空から見た地上、そして砂漠。
確かにもう二度と、
現代の私たちには彼が見た世界を見ることはできないだろう。
死と背中合わせに見た世界を。
彼は自らの経験を通し、「人間」というものについて考察する。
真実というものは、
幾枚もの皮で囲われていて、
どこまで剥いても、
どこからが真実なのかわからない。
後戻りができない道を、
限りなく死に向かい歩いていたのに、
その先に待ち構えていたものは、
必ずしも死ではなく、
その正反対のものに辿り着いたりする。
- 作者: サン=テグジュペリ,堀口大学
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1955/04/12
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