バベル

崩れ落ちたバベルの塔が分かちたものは、きっと言葉だけじゃなかった。
分かり合えないことを当然にしてしまったら、疑いと否定だけが残っていた。なのに、バベルの鎖は私達を完全には解放せず、繋がれることを示したりする。もっと上手に繋がれたらと思うのに、私たちは不器用に傷つけ合いながら求めることしかできない。
バベルが蜘蛛の巣の中心で、見えない糸を張り巡らせている。

そういえばこの映画の監督、アモーレス・ペロスの監督だということを見終わってから知った。同じ色の映画だ。そしてあの頃より大人になったガエル・ガルシア・ベルナルは、ますます魅力的だ。