サヨナライツカ

ハンカチが重く湿るほど泣いた。
嗚咽を堪えるのに必死だった。
観終わった後に鏡を見たら、目が真っ赤だった。


オリエンタルホテル・サマセットモームスイート
そんな場所が、私にもあればいいのに。
でも、この心の中にはそんな場所があって、
きっと誰の心の中にもそんな場所があるんだろう。


とても好きな小説だった。
どうしてこんなに好きなんだろう。
初めて読んだのは、多分18・19才の頃だと思う。
それから何度か読みかえした。
今はもう私の手にはないけれど。



映画は、小説を読んでから行った方がいい。
そうじゃないと、いろんな小さなことがわからないから。
映画は、小説より光子の出番が多くて、
光子のことがよりよくわかってよかった。
でも、私は光子にはなれないなと思ったけれど。



http://sayo-itsu.com/



消える時は跡形もなく、
本当に跡形もなく消えなきゃ。